ピッキング法とは
ピッキングという言葉はあまりメジャーな存在ではないようですが、いわゆる「鍵屋さん」にとっては日常的なものとなっています。
ピッキング行為というのは、鍵の錠前を、鍵を使わず、しかし破壊せずに、ピックなどの道具を使って開錠する行為のことです。
ピッキングは鍵屋さんにとっては特別な技術でもなく、顧客が鍵を紛失した時には出張サービスなども行われていますし、講習会なども開催されているようです。
ピッキングがよく行われるのは普通のシリンダー錠であることが多く、テンションとピックと呼ばれる器具を併用することで、熟練した人なら僅か10秒程度で解錠できることもあります。
当然これを悪用する人もいるわけで、実際、ピッキングを使った解錠での住居侵入は、ドアや窓ガラスを破壊して侵入するよりも、外観上侵入を察知されにくいので、室内を安全に物色されてしまう可能性が高くなるとされています。
特に国内では美和ロックのディスクシリンダー錠など多かった1990年代に、こうした犯罪も増えたわけで、これらに使う器具は通信販売などでも出回っていたのです。
ただピッキング法自体が悪いのではなく、悪意のある応用がいけないのであって、不意の鍵の紛失などではおおいに役立つ技術ということになります。